世界には約4千億人の希少疾患患者がいますが、その95%には承認済みの治療薬がありません。希少疾患の80%は遺伝子的原因によるものであり、最近の遺伝子編集技術の発展は、希少疾患を抱える人々の人生を一変させる治療法として期待されています。CRISPR-Cas9(clustered regularly interspaced short palindromic repeats/CRISPR-associated protein 9)による遺伝子編集技術は、その創出から10年を待たずにノーベル賞を受賞し、製薬企業では早くも希少疾患やその他の遺伝性疾患に対する研究開発戦略の柱となっています。